自分にぴったりなフランチャイズ選び【5つの秘訣】
フランチャイズを比較して加盟するということは、まさに人生の一大イベントです。自分のこれからの働き方や収入を決める、さらに人生を共にするパートナーを決めることとも言えます。フランチャイズで起業して成功するためにはパッケージがの完成度が高く、将来性があることも重要ですが、それと同時に自分にぴったり合っているフランチャイズ本部を選ぶことも非常に重要です。
この記事では募集を出している数多くのフランチャイズの中から、自分にぴったりのフランチャイズを選ぶときに必須な【5つの秘訣】を公開していきます!(本部の将来性や業績などについてはこちらの記事をご参照ください→準備中)
ぴったりのフランチャイズ選び【5つの秘訣】
【其の1】未知の業界はリスクを覚悟
近年は一昔前のフランチャイズのイメージと違い、多種多様なフランチャイズが加盟店を募集しています。小売では家具やドラッグストア、スポーツ用品など、飲食ではラーメン、日本食、クレープ、弁当など、サービス業は特に幅が広く、塾やハウスクリーニングに留まらず、美容院、ホテル、アイフォン修理、結婚相談所、ゴルフ教室など実際に調べてみると募集が出ているフランチャイズの業種は多岐に渡ります。
これだけ多くの業種でフランチャイズが加盟店を募集しているという事は、昔と比べて加盟する側の選択肢が多くなっているという事です。
「成功を引き寄せる!フランチャイズ本部を選ぶ前に絶対にするべきSelf-Analysis」でも述べましたが、フランチャイズに加盟する目的は人それぞれです。「以前から興味があった業界で働きたいから」「家族との時間を増やしたいから」「サラリーマン時代よりも儲けたいから」などそれぞれの成功に向かってフランチャイズを比較し選んでいくことになります。その時に選択肢が増えているというのは幸運なことと言えるのではないでしょうか?
言うまでもなく今までの職歴で経験や知識がある業種や趣味などで興味がある業種に参入する方が成功の確率は上がります。例えば飲食のフランチャイズによっては固定メニューだけではなく、オーナーの裁量でメニューを設定できる場合もあり、今まで飲食の経験があったり料理の知識がないと難しいかもしれません。また、たとえ本部が「集客力に自信があります!」「こちらから案件をご案内いたします!」と謳っていたとしても、接客や営業が特に大切な業種においてはオーナーのコミュニケーション能力が重要なのは言うまでもありません。
とりあえず儲かるフランチャイズを選ぶというのも目的に合っていればよいのですが、まずは自分に経験や知識のある業種や、やってみたい業種を検討し、さらに実際その業務が「自分にできそうかどうか」というところを慎重に考えて加盟する業種を比較検討してはいかがでしょうか。
【其の2】最初の資金調達は企業家への第一歩
何事にも先立つものはやはりお金です。フランチャイズに加盟して開業するときに必要な資金は大きく分けて加盟金、保証金、その他の必要資金となります。また、開業後軌道に乗るまでの生活費の準備も忘れてはいけません。
加盟金はフランチャイズのパッケージを使わせてもらう対価としてフランチャイズ本部に支払うお金、保証金は万が一月々のロイヤリティや仕入れ代などが払えないときに本部が差し引くために預かるお金となります。その他資金については例えば研修費、物件取得費や内外装の工事費、什器の購入費など各フランチャイズ本部の規模や業態によって大きく変わってくるものです。
一概には言えませんが相場としては加盟金に関しては数十万円~300万円くらいで、保証金に関しては0円~150万円くらいで募集しているフランチャイズが多いようです。その他の資金については無店舗物件の場合と店舗が必要な場合とでは大きく異なりますが、店舗型の飲食業では店舗取得費を入れると合計で2,000万円を超えてくるものも少なくありません。
逆に自分が準備できる資金は自己資金と、借入等による資金に分けられます。
借り入れに抵抗がある方もいるかもしれませんが、事業を始めるための借り入れはビジネスの種銭とも言えるものです。現在名を馳せている一流企業ですら金融機関からお金を借りて現在の事業を回したり、新規事業の開拓を始めたりするのです。
各フランチャイズ本部を比較して開業資金が低いものを選ぶなど、コストパフォーマンスを重視するのも一つの考え方ですし、無謀な借入は避けなければなりません。しかし一方で自分の将来を賭けて起業するのですから、最初の借り入れは将来的に収益を生み出すための軍資金と捉え、借りれるときに借りておくべきという考え方もあります。幸いにも近年は日銀の異次元緩和の影響もあって個人であっても融資を受けやすくなっています。逆に言うと最悪の場合もしっかりと考慮した事業計画・資金計画を立て、最初の軍資金を集めるという行為は起業家として大事な最初の一歩とも言えるかもしれません。
これらを踏まえて、加盟店を募集している各フランチャイズの必要資金を比較してみましょう。借入を検討することで新しい選択肢が見えてきます。また加盟店を募集している本部によっては資金力に乏しい加盟希望者を支援するために事業計画書づくりのサポートや資金調達のための窓口などを紹介してくれることもあります。
【其の3】ステージは自分のスタンスや取れるリスクから考える
其の2の必要資金にも関係してくるところですが、フランチャイズ本部にはステージという考え方が存在します。この中でアーリーステージと呼ばれる区分があります。これは業界によっても異なるので、定義は難しいですが店舗数が50店舗以下や30店舗以下といった比較的店舗数が少ない初期の本部のことを言います。
100店舗や300店舗を超えるようなフランチャイズ本部は成熟して安定しているフランチャイズが多く加盟するリスクが比較的少ないフランチャイズ本部と言えます。店舗数が多いということはそれだけ成功事例も多く、フランチャイズとしてのパッケージがしっかりしていることが多くなり、自分が加盟店として参入しても成功する確率は上がります。また、世間の認知度や信頼も大きいので集客や販促にも強く、本部には各加盟店から安定した収益が入ってくるので競争力の維持にも力を入れられ長期にわたって安定した経営ができる可能性が高いという事になります。サポートにしても多数の経験や事例からしっかりとシステム化されて手厚いサポートを受けられる可能性が高くなります。
逆にアーリーステージのフランチャイズと聞くと、店舗数が少ないということからネガティブなイメージが先行しがちですが、悪いところばかりではありません。まず募集をかけて1つでも多くの加盟店の増やさなければいけないので、加盟金やロイヤリティの設定が比較的低く、加盟のハードルが低いという点があります。もちろん倒産するリスクも大きくなりますが、逆に成功した時の伸びしろも大きく将来のリターンが大きくなる可能性を秘めていると言えるでしょう。立ち上げの初期から加盟をしていると本部との距離も近いので声も通りやすく、また本部としても特に初期は成功事例を作りたいのでパッケージが発展途上であったとしても一緒になって熱心にサポートをしてくれる可能性もあり、本部と一緒にフランチャイズを大きくしているという充実感も大きいものです。さらに有名店と違って店舗数が少ないためテリトリーに縛られにくいので有利な立地に出店できる可能性が増します。
アーリーステージのフランチャイズのメリットを多く述べましたが、そもそもフランチャイズに加盟する醍醐味の1つは「成功する可能性が高い」ことです。そう考えるとたとえ加盟金やロイヤリティが高かったとしても店舗数が1000を超えるような超有名フランチャイズ(日本で30社ほどしかないらしいです)の安定性も非常に捨てがたいです。もちろん其の2のように自分が準備できる資金との相談は重要ですが、自分の経営のスタンスやリスクをどこまで取れるかといった点も考慮して、自分に合ったステージのフランチャイズ募集を探してみましょう。
【其の4】加盟店見学や本部訪問でシミュレーション
募集を出している数多くのフランチャイズを比較して、その中から加盟するフランチャイズを1つ選ぶことになるわけですが、これは多くの人にとってその後リタイアするまでの職場を選ぶこととも言えます。もちろんお店を作るのは自分ですが、実際にフランチャイズに加盟してビジネスを始めると店内の人だけでなく本部のスタッフや他の加盟店のオーナーとの関りも重要になってきます。
ここでは自分の新しい職場になるという前提で本当に自分がそのフランチャイズの仲間に入りたいのか、そして実際にその現場で働けそうなのか、といった観点で観察し想像することで自分がそこでやっていけそうかをシミュレーションしてみるという事です。
ある程度加盟したいフランチャイズの目星がついたらぜひ加盟店に客として出向き、複数の店舗でサービスを受けてみましょう。其の5にも繋がることですが、その商品は自分が売る側になったときに胸を張って提供できるものなのか、店員の接客やお店の雰囲気は自分が受けていて気持ちの良いものなのか、オーナーらしき人がいたら自分がその人に重ね合わせた時にどう感じるのか、など具体的に実際に働いたときのことを想像してみましょう。
また説明会などで本部訪問時は、社長の話や立ち居振る舞いに注目しましょう。その社長はあなたのビジネスパートナーとして信頼でき、良い付き合いをしていけそうな人でしょうか?話を一方的に聞くよりも可能であれば極力一対一で話をしてみるのが良いでしょう。人間的に、または経営者的に不信感や違和感を感じた場合には加盟に疑問が残ります。
参考のレベルは下がりますが、同じく本部の加盟開発担当者や電話対応をしてくれた人からも加盟後のサポートの様子が想像できるものです。少なくとも社外の人と最初に対応する役割である窓口の人の対応が悪かったとしたら、本部全体の状況も疑わしいのではないでしょうか。
画面や書面だけではわからない実際のサービスや店舗の空気感を感じて自分がそこで働きたいかを考えることは非常に重要です。ぜひ自分の足を使って現地に赴いてみましょう。
【其の5】本部が掲げる「理念」に共感できるか
色々言ってきましたが、自分にぴったりなフランチャイズを探すにあたってこれが一番重要かもしれません。そもそもフランチャイズ・システムというのは、資本関係のない事業者同士である本部と各加盟店が同一理念のもと目標達成を目指す、というもので、両者はまさに理念共同体とも言えます。
あくまで「資本関係を持たない事業者同士」がビジネスのパートナーとして目標に向かっていく中でその中心にあるのは本部が掲げる「理念」に他なりません。
オーナーがそのフランチャイズに惚れ込み理念に共感していないようだと、開業して上手くいかないときなど愛着もないのですぐに気持ちが離れて、やる気がなくなり他の事業を探し始めたくなります。そうすると必死さにも欠け加盟店として、ひいてはフランチャイズとして成功する確率も減るし、何よりもビジネスのやりがいを見出しにくいのではないでしょうか。加盟店として理念に共感できる本部の社員や他のオーナーたちと協力してビジネスをしていく中で、収益も上がりさらにはフランチャイズ全体の目標達成に向かって成長していくことができるのです。
気になるフランチャイズが絞れてきたときには一度立ち止まってこの「理念」を見直してみましょう。このためにはそもそもフランチャイズがしっかりとした理念をかかげ、さらに本部の社員の中にそれが浸透しているフランチャイズを見極める必要があります。
まとめ
この記事では「自分にぴったりなフランチャイズ選び」をテーマに見てきました。最初にも話したように現代では多種多様なフランチャイズが加盟店を募集しています。選択肢が増える事はフランチャイズで起業したい人にとってありがたいことであると同時に、悩ましい事でもあります。フランチャイズ本部自体の業績や将来性も重要ですが、それと同時に「自分にぴったりなフランチャイズ」を見つけることができればモチベーションも高く、仕事に打ち込めるので必然的に成功する確率はあがるものです。さらにはやりがいも感じつつ充実したフランチャイズライフが過ごせるのではないでしょうか。
今回学んだことを参考に募集を出しているフランチャイズを比較して、自分の「成功」を掴めるフランチャイズ選びを実践していきましょう!
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