FC加盟者必見 | 開業後に経営を成功に導く5つのポイント
起業5年後の会社の生存率は15%と言われています。今年100人が起業したとしたら5年後に生き残っている会社は15社。ということは実に85社が廃業していることになります。
それではフランチャイズに加盟して起業する場合はどうでしょうか?この場合は5年後の生存率が70%と自分で独立するよりも4倍くらいの確率に跳ね上がります。しかしそうは言っても100社のうち30社は廃業ということになります。フランチャイズに加盟すると成功率が上がることは間違いありませんが、それでも失敗してしまう確率が30%ある、とも言う事ができるのです。
それではフランチャイズを選び、実際に開業したあとはどのような点に注意をして経営してゆけばよいのでしょうか?この記事では開業後に経営を成功に導くために重要なポイントを5つに絞ってみていきます。
また、「超重要!!フランチャイズで起業する時に成功率を上げる3つの心構え」もご参照ください。こちらの記事はフランチャイズへの加盟を検討するにあたって心得ておくべき内容です。
経営を成功に導く5つのポイント
①現場に足を運ぶ
まずはこれでしょう。自分や家族が店舗に立つ、という場合がほとんどだと思いますがオーナーによっては全て雇った従業員のみで運営する場合や、複数の店舗を経営する場合などはどうしてもオーナーの目から離れる部分も多くなってしまします。
しかしこのように自分が店舗に立たない場合でも、経営者として現場に足を運ぶことは非常に重要です。デスクで数字とにらめっこばかりしていても見えないことは沢山あります。いくら信頼できる店長を雇っているとしても経営者の目が遠ざかるとどうしても気のゆるみが出てしまったり、認識の違いなどが発生しがちなので、早い段階で気づいて改善していくことが大切です。
また、店舗を訪れる時に重要なのが、「お客さんの視点」を強く意識することです。これは常に店舗にいる場合も同じで、自分が経営者だとどうしても「ここのコストを削減できるのではないか」「売り上げを向上させるにはどうしたらよいのか」といったところばかり見てしまいます。
もちろんその経営者としての目線も重要ではあるのですが、お客さんがあっての商売だということを忘れてはいけません。店舗や店員に清潔感はあるか、商品を選びやすく取りやすい陳列になっているか、店員のあいさつは気持ちが良いものなのか、などの視点です。
時には自分が休みの時などに抜き打ちで店舗を訪れてみると、普段は気づけないことが見えてくるかもしれません。また、頻繁に顔を出し従業員とコミュニケーションを取ることで改善するべき課題や、お客様の声も早い段階で耳に入ってくるものです。
現場を知らずして良い経営はできない、ということを覚えておきましょう。
②フランチャイズは教育産業とも言われる
フランチャイズは誰が店舗を運営するかに関係なく、チェーンのどの店舗に行っても同じクオリティのサービスを受けられる、というのが基本です。そう聞くと、それは本部の都合であって、「良いと思ったことをどんどん取り込んでいき、結果売り上げが上がればいいんだろ?」という意見もあるかもしれませんがそれは間違いです。
もちろん契約で許容される範囲内での独自の施策などは経営努力として必要ですが、基本的なノウハウやサービスについては本部の指導やマニュアルに従うべきです。理由は簡単でフランチャイズ本部はその方法での成功実績があるから。
フランチャイズに加盟するメリットとして大きいのは、冒頭にも話したように成功する確率が格段に上がる、という点があります。その根幹をなすのがフランチャイズパッケージです。本部は今までの成功や失敗の経験を余すことなく盛り込んだパッケージを作るように努力しています。直接本部の売り上げにも関わってくるので当然と言えます。その中に、店舗のオペレーションや接客などのノウハウやマニュアルがあります。
また店舗の運営に欠かせないのは従業員です。提供する料理を作ったり、実際に接客もしてもらうことになります。もしかしたらお店の顔になるような気持の良いサービスをお客さんに提供してくれるような従業員もいるかもしれません。しかし一方でユニフォームを着て悪ふざけする写真をSNSで投稿するような従業員が出てこないとも限りません。
成功実績のある店舗に近づくためには本部のマニュアルやアドバイスを基に従業員の教育を徹底することが需要です。開業前の研修はもちろん、開業後も①のように定期的に現場に顔を出し従業員とコミュニケーションを取りつつ必要な改善点があれば教育をするよう心がけましょう。これはノウハウだけでなく、本部が掲げる理念などの考え方も同様に教育する必要があります。本部主催の研修会があればそれに参加させるのも良いでしょう。
また新たに店舗を出す場合や、自分が病気や事故などで急遽現場に出られなくなったときにも理念や店舗の運営に精通し、任せられる人がいるのは頼もしいものです。
③本部とのコミュニケーションを大切にする
本部とオーナーはビジネスパートナーです。そのビジネスパートナーという関係上、コミュニケーションを大切にすることは必須です。フランチャイズという契約を考えると、本部の人と仲良くしておくことで、より親身なアドバイスやサポートを受けられたりこちらからの意見が本部に通りやすく採用されやすくなり、結果として経営がうまくいきやすくなると言えます。
まずオーナーと一番接点があるのはSV(スーパーバイザー)です。SVは開業後の継続的な支援として標準化の徹底や経営の指導などの役割があります。SVは実際に店舗を訪れて現場を見たうえでのアドバイスをくれるのでオーナーにとっては貴重な存在です。本部の方針や他店での成功・失敗事例も頭に入っている強力な助っ人と言えます。SVとの関係性が良いと、いろいろな情報を提供してくれたり、より親身になってバックアップをしてくれるでしょう。
また、SVがオーナーよりも若いということは珍しくありませんが、「若造に何がわかるんだ。」と突っぱねずに、もらったアドバイスや活動目標は実践していくようにしましょう。
SVの他に、研修の担当者や店舗開発の担当者とも顔見知りになっておくと色々とメリットがあります。研修の担当者は従業員の研修などでも色々と融通を利かせてくれるようになったり、定期的な研修会や最新の研修などの情報を教えてくれたりします。店舗開発の担当者は例えば2店舗目を持つときなどに優良な物件を紹介してくれたり大家との家賃の交渉をしてくれたりするかもしれません。ただ、これらの担当者は基本的には店舗に来ることがないので、SVに紹介してもらったり、総会やオーナー会などに顔を出して関係を築く必要があります。
なんにしても本部の人と対立しても良いことはありません。本部に対して自分の意見をあげることも必要ですが、本部が決定を下した後に食い下がるなどはせず、折り合いを付けることも頭に入れておきましょう。また、もし社長と話をする機会があれば覚えてもらうに越したことはありません。本部から協力してもらえる環境を作ることでより成功する確率は上がるのです。
④開業後早期の黒字化を目指す
脱サラして雇われない身になるとどうしても少しゆっくりとしたくなってしまうものです。サラリーマンを長く続けていた人からしたらなおさらかもしれません。特に最初は退職金もあるので心にゆとりが生まれがちです。
しかし開業後に1年間かけて黒字になればいいか、と思って起業をする人はだいたい黒字化するまでに数年かかってしまうものです。一方で自分で事業を始めるという事に燃え、なおかつ背水の陣で開業から必死に働く人は3か月で黒字化を成し遂げる場合もあります。さらに早い段階でどんどん売上を伸ばしていく人もいます。
また、本部側の人間からしても最初からやる気のないオーナーとそうでもないオーナーを比べた時に応援したくなるのはどうしても前者ではないでしょうか。もう少ししてから本気を出そう、と思っている人はどうしてもそれがにじみ出てしまうものです。
自分だけでなく、家族の将来も考えて特に最初は気を抜くことなくスタートダッシュを決めましょう。
⑤理念を大切にする
経営理念とは
経営者の経営哲学や信念、行動指針や目的などを明文化し、その企業が果たすべき使命や、基本姿勢などを社内外に向けて表明するものである
出典:Wikipedia
とあります。起業の前にしっかりと自己分析を行った人は「なぜ起業することに決めたのか?」「自分が成し遂げたいことは何なのか」といったところがしっかり見えているはずです。
社員を雇う雇わないにかかわらず、起業をして経営者になるにあたって、これらをしっかりと企業理念として明文化しておくと良いかもしれません。開業して壁にぶつかったときや経営の方向性に迷いが生じたときに初心を思い出させてくれ、フランチャイズを選ぶときの基準にもなることでしょう。
また、社員を雇うことになったときにも、経営理念を明文化しておけば社内に浸透もさせやすく、経営者としての自分の信念や会社としての存在意義を社員や社会に対して明確にし、社員も一緒になって目的に向かう羅針盤の役割を果たしてくれます。
まとめ
開業後の経営を成功に導くためのポイントを確認してきました。開業前のフランチャイズ選びは確かに重要ですが、開業がゴールではなくむしろスタートです。多くの方が脱サラからの独立だと思いますが、これからは雇われの身ではなく経営者としての自覚と夢を持って経営を成功に導きましょう!
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