法定開示書面とは・意味
法定開示書面（ほうていかいじしょめん）
カテゴリ：フランチャイズ・代理店
フランチャイズ本部と加盟契約を結ぶ前にフランチャイズ本部は加盟希望者に対して、加盟契約の具体的な内容やフランチャイズ本部の事業概要を説明することが義務付けられています。その説明に用いる書類を「法定開示書面」といいます。もしくは「情報開示書面」といわれる場合もあります。
法定開示書面を基に加盟内容を十分に確認することは中小小売商業振興法という法律に定められており、概要については中小小売商業振興法施行規則として22の項目ついて記すことを規定しています。具体的な記載内容については中小小売商業振興法施行規則に記載がありますが、書き方が少し難しいのでJFAフランチャイズガイドを参照させていただきました。
1．本部事業者の氏名及び住所、従業員の数（法人の場合は、その名称・住所・従業員の数・役員の役職名及び氏名）
2．本部事業者の資本の額又は出資の総額及び主要株主の氏名又は名称、他に事業を行っているときは、その種類
3．子会社の名称及び事業の種類
4．本部事業者の直近三事業年度の貸借対照表及び損益計算書
5．特定連鎖化事業の開始時期
6．直近の三事業年度における加盟者の店舗の数の推移
7．直近の五事業年度において、フランチャイズ契約に関する訴訟の件数
8．営業時間・営業日及び休業日
9．本部事業者が加盟者の店舗の周辺の地域に同一又は類似の店舗を営業又は他人に営業させる旨の規定の有無及びその内容
10．契約期間中、契約終了後、他の特定連鎖化事業への加盟禁止、類似事業への就業制限その他加盟者が禁止又は制限される規定の有無及びその内容
11．契約期間中・契約終了後、当該特定連鎖化事業について知り得た情報の開示を禁止又は制限する規定の有無及びその内容
12．加盟者から定期的に徴収する金銭に関する事項
13．加盟者から定期的に売上金の全部又は一部を送金させる場合はその時期及び方法
14．加盟者に対する金銭の貸付け又は貸付の斡旋を行う場合は、それに係る利率又は算定方法及びその他の条件
15．加盟者との一定期間の取引より生ずる債権債務の相殺によって発生する残額の全部又は一部に対して利率を附する場合は、利息に係る利率又は算定方法その他条件
16．加盟者に対する特別義務（店舗構造又は内外装について加盟者に特別の義務を課すときはその内容）
17．契約に違反した場合に生じる金銭の支払いその他義務の内容
18．加盟に際し徴収する金銭に関する事項
19．加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
20．経営指導に関する事項
21．使用される商標、商号その他の表示
22．契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項
外食業と小売業が中小小売商業振興法の対象になっており、サービス業は該当していませんが、優良なフランチャイズ本部であれば法定開示書面に該当する書面を用意している場合が多いので、契約前に該当書面があるか確認することが大事です。書面が無い場合は加盟に対して慎重に検討する必要があります。
フランチャイズ契約を結ぶにあたって、加盟希望者とフランチャイズ本部との間でトラブルが発生しないように防止する目的で施行されたものなので事前の確認を行いましょう。また、法律に関わることなのでわからない場合は法律事務所等の専門家にも確認を取ると良いでしょう。
法定開示書面についてさらに詳しく知りたい方は「FC契約の前には穴が開くほど法定開示書面を見るべし！」をご覧ください。
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