イノベーションとは・意味
イノベーション
カテゴリ:起業・独立・開業・経営戦略
イノベーションとは、革新によって社会的に意義のある価値を創造することを指します。イノベーションは技術革新だけではなく、新機軸のアイデアによって経済発展や社会を豊かにするなど、広義に利用される言葉です。
チェコの経済学者であるJ.A.シュンペーターは、著書の経済発展論の中で、人の労働力や機械での生産力、土地などの生産要素を組合せて生産を拡大したり、労働や土地に新たな生産要素を導入して生産を拡大する企業家(起業家)の行為をイノベーションと名付けました。イノベーションは一般的には技術革新のことと捉えられますが、シュンペーターは革新または新機軸と捉えています。
イノベーションは技術革新としての生産技術の変化だけでなく、これまでにないアイデアを生かした新製品や新たなサービスの開発による新たな価値の創出、新たな市場の開拓、新たな資源の獲得並びに活用、生産組織の変革、新制度の活用、などによって生産を拡大することです。すなわち、それまでのモノやサービス、仕組みなどに対して新しい技術やアイデア、考え方を取り入れて新たな価値を創出して経済的、社会的に大きな変化を起こすことです。
シュンペーターはイノベーションによって投資や消費が喚起されて、新たな好況局面が創り出され、経済が発展していくと考えました。
シュンペーターは、イノベーションを次の5つに分類し、定義付けています。
1.新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現
2.新しい生産方法の導入
3.産業の新しい組織の創出
4.新しい販売市場の創出
5.新しい買い付け先の開拓
イノベーションの事例として、iPhoneが挙げられます。
iPhoneと携帯電話の根本的な違いは、iPhoneは機種本体のキーボードを無くしたことです。携帯電話では本体にあるプッシュ式のキーボードによって操作しますが、iPhoneはキーボードを無くし画面のみにして、指を使って画面上で簡単に操作できるようにしました。これは既存のものから何かを「無くす」「省く」という引き算による考え方から生まれたイノベーションです。
フランチャイズシステムも一つのイノベーションであり、その初期の代表格がケンタッキーフライドチキンやマクドナルドです。フランチャイズ加盟者に対してノウハウや食材、レシピなどの共有、ブランドの利用を認めることで加盟者が有利にビジネスを展開できるようにし、その対価として金銭を受け取るというビジネスモデルは当時は革新的だったことでしょう。
近年の起業家やスタートアップ企業では、イノベーションを起こして成功する起業家も少なくありません。
イノベーションによって生産性を向上させたり、消費者に新たな価値を提供したり、世の中の困り事を解決するなど、新たな社会的価値の創出に結びついています。
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