KSF(key success factors)とは・意味
KSF(key success factors)
カテゴリ:起業・独立・開業・経営戦略
KSFとは、Key Success Factorsの略で、事業を成功させるための主な要因のことです。
現在は顧客のニーズが多様化して、情報技術の発達や規制緩和による市場の発達により、ニーズの変化のスピードも速く、企業はそれらに対応していく必要があります。そして、自社の事業を優位性をもって遂行し、成功に導くには優れた経営戦略を構築していかなければなりません。
そのために企業は自社のKSF、つまり「事業を成功させるための主な要因」は何かを把握、または探る必要があるのです。
KSFを抽出するための方法として、市場などの外部環境を分析して機会(ビジネスチャンス)を見出し、また自社の内部環境を分析して強みを見出すことで抽出を行います。
そこで抽出するための方法のひとつにフレームワークの活用が挙げられます。
ここでは以下の5つのフレームワークをご紹介します。
(1)3C分析
3C分析は、3つのC、Customer(市場や顧客)、Competitor(競合)の外部環境、そしてCompany(自社)の3つの視点から分析を行うためのフレームワークです。
(2)SWOT分析
SWOT分析は、自社内の内部環境のStrength(強み)、Weakness(弱み)、そして自社外の外部環境のOpportunities(機会)、Threat(脅威)の4つの視点から分析を行うフレームワークです。
(3)バリュー・チェーン
バリュー・チェーンは、内部環境を分析するために、事業における主活動(調達、製造、販売、サービス、要するに〇〇部門と等しい)と支援活動(主活動を支えるための企業基盤、経営資源、技術開発など)のうち、どの活動で価値を生み出しているかを分析するフレームワークです。
(4)PEST分析
PEST分析は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の外部環境の4つの要因から分析を行うためのフレームワークです。
(5)5F(ファイブフォース)分析
5F分析は、自社と同じ業界の構造を把握するために、外部環境にある業界において、「業界内競合」、「売り手」、「買い手」、「代替品」、「新規参入」の5つの要因から分析を行うフレームワークです。
以上のようなフレームワークを活用して自社の内部環境や外部環境の分析を行うことで、KSFを抽出することができます。
上記のフレームワークを活用してKSFを抽出する際には、「事実に基づいたモノやコト」で判断していく必要があります。経営者に対して説得力ある伝え方をする上でも、固定観念や主観、先入観ではなく、データや数値などの事実に基づいたものでなくてはなりません。
また、抽出する場合の情報が大量になる可能性も大きく、抽出した後に理解しやすくするためにも、情報を体系化し、全体を構造化して捉えていく必要があります。
そして、分析して見出された成功要因の中からKSFを絞り込んでいく際に、その成功要因に対して「それはなぜ?」なのか、その事象に対しては「どうしてその事象が起きたのか?」と問いかけることで、真のKSFを抽出することに繋がります。
このようにして抽出されたKSFが、経営戦略を立案する上で必要な「事業を成功させるための主な要因」となります。
起業する際もしくは起業後、またはフランチャイズや代理店などの加盟先を検討する際においても、上記のフレームワークを活用し、内部環境と外部環境を分析してKSFを抽出することで、自社の強みを生かした戦略を立てたり、失敗の可能性が少ないフランチャイズや代理店本部の加盟先を選択することが可能となるのです。
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