ベンチャーキャピタル(VC)とは・意味
ベンチャーキャピタル(VC)
カテゴリ:起業・独立・開業・経営戦略
ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業に投資をする際に代わりにその企業の自社株式を引き受けるなどによって、将来、ベンチャー企業が成長しIPO(株式公開)をした場合に保有株式を売却して、株式取得時の投資額と売却時の額との差額によって利益を得ることを目的とした組織のことです。
ベンチャーキャピタルは、投資先からの高利益を獲得することを目的に、投資先への積極的な投資と共に経営コンサルティングを行い、投資先企業の価値を高めることを図っています。
ベンチャーキャピタル(以下VC)は、以下のプロセスで投資を行ないます。
①投資事業有限責任組合の形成
VCが投資事業有限責任組合というファンドを組成して、管理運営を行ないます
②出資
①のファンド事業に賛同した人々が出資を行い、投資先への出資に必要な資金が確保されます。
③投資先のベンチャー企業の検討・審査
VCが、ベンチャー企業にアプローチし、収益性や成長性など投資可能であるかのデータ等の材料を集め、投資するか否かの審査を行ないます。
④投資する
VCは、審査を通過したベンチャー企業へファンドに集まった資金で投資を行ないます。
⑤育成支援・情報提供
VCは、基本的には投資先のベンチャー企業に対して、経営コンサルティングによって育成支援を行ないます。
その育成支援の過程において、投資先のベンチャー企業からVCへ情報提供が行われ、提供を受けたVCはファンドの構成員へその情報が提供されます
⑥EXIT時期の決定
EXIT(イグジット、出口という意味)とは、投資を受けたベンチャー企業が株式上場を果たすなどした場合には、ファンドが保有している株式を売却し、利益を確定することを言います。ハーベスティング(収穫、Harvesting)と言われることもあります。
⑦資金回収
ファンドは保有株式を売却することなどにより、資金回収を行ないます。
⑧分配
ファンドは投資先の株式売却などによって回収された資金を基に、ファンドへの出資者に分配し、その後ファンドは清算されます。
VCは、ファンドへの投資のリターンを最大化することが求められています。
ベンチャー企業がVCから投資を受けるメリットとして、主に以下の点が挙げられます。
①VCから投資を受けると、その後の資金調達が行いやすい
「VCから良い評価を受けている」と見なされ、金融機関などからの評価も高まり、追加出資をうけやすくなります。
②VCから経営支援
VCが保有する知識やノウハウを投資先に提供することで、事業のブラッシュアップや軌道修正を行いやすくするために経営支援を行ないます。業界経験が不足している、経営陣が若いときなどに経営が上手くいくように支援を行ないます。
③事業提携先をVCから紹介してもらえる可能性がある
VCの投資先であるベンチャー企業を他の投資先企業へ紹介したり、より良い事業が行えるように出資先同士をマッチングする機能もあります。
反対に、VCから投資を受けるデメリットとしては、
出資者の意向に沿わないといけないことや経営が立ち行かなくなると早めに資金が回収されてしまうリスクがある、ことなどが挙げられます。
起業する際においても、ベンチャー企業としてVCからの投資及び支援を受けることも手段の一つです。
そのためにも「誰に」「何を」「どのように」製品やサービスを提供するのか、というビジネスモデルを明確にすることが重要です。
尚且つVCから出資されるためには、「会社の将来性」が重要視されます。「その事業に収益性はあるのか、成長性は見込まれるか」ということが投資するかどうかの判断材料となります。
このようにVCは、その投資先ベンチャー企業の成長を促進する役割を果たすと共に資金調達の一つの手段としても活用されています。
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