無店舗・在宅型のフランチャイズの種類
無店舗・在宅型のフランチャイズは、大きく「訪問型サービス」と「在宅型ビジネス」の2種類に分けられます。ここでは、それぞれの具体的なビジネスについて見ていきましょう。
訪問型サービス
訪問型サービスには、ハウスクリーニング、エアコン清掃、車のコーティング、高齢者や子ども向けのケアサービスなど、企業や個人の自宅へ訪問して商品やサービスを提供するビジネスがあります。
また、キッチンカーや移動スーパーなど、ターゲット顧客が多い施設や場所へ出向き、販売・サービスを提供する移動販売も訪問型サービスの一部です。
店舗を持たないため初期投資を抑えやすく、地域密着型のビジネスが多いのが特徴です。
在宅型ビジネス
在宅型ビジネスには、オンライン販売、オンライン教育・コンサルティング、デジタルマーケティングサービスなどがあります。
オンライン販売では、本部が在庫管理や発送をサポートするケースがあり、その場合、在庫を抱えるリスクがない点が魅力です。
また、オンライン教育・コンサルティングは、自分のスキルやノウハウを活かしたい方に最適なビジネスです。
デジタルマーケティングサービスは、パソコン一つで始められ、専門的な知識とスキルがあれば高収益が期待できます。
無店舗・在宅型のフランチャイズのメリット
無店舗・在宅型のビジネスを始めるなら、フランチャイズへの加盟がおすすめです。ここでは、その理由を3つご紹介します。
初期投資や運営コストを抑えられる
店舗を持たないため、家賃や内装費などの固定費が不要で、初期投資を抑えながら開業できます。また、フランチャイズに加盟すると、本部が広告宣伝を行うケースが多く、集客のための広告費や販促費を抑えられるのもメリットです。さらに、多くのフランチャイズ本部では、開業前の準備から開業後のアフターフォローまでサポートを提供しているため、初心者でも安心して始められます。
柔軟な働き方ができる
仕事量やスケジュールを自分で調整できるため、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
また、自宅や好きな場所で仕事ができるため、通勤時間を削減でき、時間を有効活用できるのも大きなメリットです。
商圏が広がる
店舗を持たないため、地域に縛られず、より多くの顧客にアプローチできるのが特徴です。特に、インターネットを活用したビジネスであれば、全国はもちろん、海外の顧客をターゲットにすることも可能です。
参考: 無店舗型ビジネスによる起業・会社設立の可能性と進め方 | 新会社設立.JP
無店舗・在宅型のフランチャイズのデメリット
前章では、無店舗・在宅型のフランチャイズのメリットをご紹介しましたが、デメリットも存在します。ここでは、知っておきたい3つのデメリットを解説します。
サポート体制をしっかり確認する必要がある
多くのフランチャイズ本部が開業時にさまざまな支援を提供していますが、すべての本部が充実したサポート体制を備えているとは限りません。
フランチャイズ契約前に、本部のサポート体制や既存加盟店オーナーの口コミ・評判を確認することをおすすめします。特に、トラブル発生時の対応や集客支援、研修制度の有無をチェックしておくと安心です。
また、店舗型ビジネスの場合は、店舗自体が広告となり一定の集客が期待できますが、無店舗ではその効果がありません。そのため、集客力を高めるためのマーケティング支援が充実しているフランチャイズ本部を選ぶと良いでしょう。
運営の制約が多い
フランチャイズに加盟すると、本部のルールに従って経営する必要があります。提供するサービス・商品の内容や価格があらかじめ決められていることが多く、自由なカスタマイズが難しいのが一般的です。
ただし、中には店名や提供するサービス・商品を自由に設定できるフランチャイズもあるため、事前に契約内容をしっかり確認しましょう。
加盟金・ロイヤリティを支払う必要がある
フランチャイズ本部のノウハウやブランド力を活用する対価として、加盟金やロイヤリティの支払いが必要になります。加盟金は、加盟料や開業サポート料として、加盟時に一括で支払いますが、ロイヤリティは売上の一定割合や固定額を定期的に払い続けなければなりません。そのため、ロイヤリティの支払いが利益を圧迫し、利益率を低下させる可能性があります。
また、無店舗・在宅型ビジネスは固定客をつかみにくく、収益が不安定になりやすい傾向があります。本部を選ぶ際は、ロイヤリティを支払ったうえで一定の利益が確保できるかどうかを十分に検討しましょう。
無店舗・在宅型のフランチャイズ開業時の注意点
それでは、実際に開業する際には、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。無店舗・在宅型のフランチャイズを成功させるために、押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
在庫保管場所や作業スペースを確認する
無店舗・在宅型ビジネスでは、商品在庫や事業に必要な機器・設備・道具を保管する場所や作業スペースを自分で確保する必要があります。
フランチャイズ本部を選ぶ際には、どのような機器や設備、道具が必要なのか、またどの程度の保管スペースや作業スペースが必要になるのかを事前に確認しておきましょう。
業界の将来性を見極める
無店舗・在宅型ビジネスに限らず、成長が期待できる業界や、安定した需要がある商品・サービスを提供しているフランチャイズ本部を選ぶことが重要です。
そのためには、業界の成長率や、競合との差別化、ターゲット市場のニーズ、既存加盟店の業績や撤退率などを分析すると良いでしょう。
また、無店舗・在宅型ビジネスは顧客と直接対面する機会が少ないため、SNSでの情報発信やホームページでの相談受付など、集客の工夫も必要です。
収益性を評価する
無店舗・在宅型ビジネスは、初期投資や運営コストを抑えられるのが魅力ですが、経費管理を怠ると利益が圧迫されることがあります。
初期投資やランニングコスト、ロイヤリティ、集客コストを把握した上で、必要な売上・契約件数を計算し、損益分岐点を確認しましょう。
みんコレ!おすすめのフランチャイズ2選
ドクターレザー
中古ブランドバッグ専門のリサイクル事業を展開しています。
「劣化の激しいブランドバッグ」を低価格で仕入れ、ドクターレザー独自の特殊再生技術を施すことで「きれいなブランドバッグ」に蘇らせ、高い利益を乗せて販売するビジネスです。
修復作業はドクターレザー工房の熟練職人が行うため、修理技術は必要ありません。スマートフォンやネット環境があれば開業できます。
また、仕入れ商品の価値や真贋の判別については、メールや電話で随時アドバイスを提供しているので、開業後も安心して運営できます。
- 店舗数
- 350(2018年7月現在)
- 開業費用
- 内訳:加盟金:330,000円
開業に伴う初期費用(販促ツール代含む):440,000円
- 募集エリア
- 全国
- 収益モデル
- 想定店舗坪数 1坪
売上:1,250,000円
ロイヤリティ:0円
営業利益:500,000円
製品仕入(3個):750,000円
全国大理石補修ネットワーク
地域に密着した「あなたの街の修理屋さん」です。
エンドユーザーが取次店を通じて、あなたが経営する施工代理店に発注するシステムを採用しています。
開業前には、Dr.直し屋本部の施工部隊が蓄積してきた経験・知識・実績をもとに指導が行われます。
また、開業後も集客や受注に関するノウハウが提供され、安定した運営をサポートしてもらえます。
- 店舗数
- 全店36店(直営店3店、加盟店26店)(2024年7月時点)
- 開業費用
- 加盟金:1,650,000円
保証金:250,000円
技術研修費:715,000円
- 募集エリア
- 全国
- 収益モデル
- 想定店舗坪数:1.00坪
売上:1,200,000円
ロイヤリティ:33,000円
営業利益:880,000円
材料費:120,000円
ガソリン(車両維持費):60,000円
その他経費:50,000円